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飛躍するエチオピアの女性たち~協同組合の結成~

HOPE-JP • Oct 12, 2022
飛躍するエチオピアの女性たち~協同組合の結成~

SHG協同組合のトレーニング開催!


2022年9月中旬、ホープ事業地のエチオピア南部4郡に結成された、「協同組合」の運営を学ぶためのトレーニングが3日間にわたって開催されました。参加したのは各郡のSHG(Self Help Groupの略。女性の自助グループ)から協同組合のメンバーに選出された女性20名と、コミュニティー委員の男女20名の総勢40名。さらに地方行政府から6名の職員が、新しい協同組合についてより深く知り、支援するために参加しました。

※SHGの詳細はこちらの記事をご覧ください。 


どうして協同組合?


現在ホープはエチオピアで、安全な水の供給事業とSHGプログラムを通した女性のエンパワーメントに力を入れています。SHGプログラムは、女性が20人でグループを作ります。グループで貯蓄した資金を元手に各メンバーが小規模ビジネスを始めることで、安定した収入を得られるようになる仕組みです。グループ内ではメンバーが互いに協力し合って活動していますが、グループ同士の交流はあまり行われていませんでした。


そこで地域を超えた横のつながりを強化する、協同組合の登場です。協同組合は、グループレベルでは解決できない問題が起きたときに対処したり、行政と連携したりして問題解決にあたります。また、新しいSHGグループ作りのサポートをするなど、女性たちが貧困から抜け出すための支援も活動の目的としており、女性が地域のコミュニティーで活躍できるよう、新しい価値観を広め、女性の社会参加を実現させるよう働きかけもします。


SHGグループが女性ひとり一人の経済や生活の改善に焦点を当てているのに対し、協同組合は郡レベルでの女性のエンパワーメントに焦点を当てています。


トレーニングの様子


トレーニングは、女性のエンパワーメント事業専門家のテスファイエ・テラフンさんを講師に迎えて行われました。初日はSHGグループの目的の見直しや協同組合の基本概念を理解することから始まり、残りの 2 日間は組合の規則や規制、行動計画など運営にについて学びました。エチオピアの公用語であるアムハラ語でのトレーニングでしたが、普段はアムハラ語を使用しない参加者もいたため、ホープスタッフが現地語へ通訳する場面もありました。


3日間を通して、多くの参加者が熱心にメモを取り、積極的に質問をしていました。少人数に分かれて行動計画を作成する参加型ワークショップも行われ、グループ内では活発に意見交換されていたのが印象的です。

参加者の感想


ウバ・ヤンバラ郡の組合長:アセゲデッチ・メクリアさん

今回たくさんのことを学べて、とても嬉しいです。これからは郡の組合長としてSHGグループを引っ張っていく責任があります。問題が起きたときの行政への相談や報告の仕方もよく理解できました。トレーニングの中で一番印象に残ったのは、新しいSHGグループの作り方についてです。ウバ・ヤンバラ郡には、SHGに参加したい女性が他にもいるんです。私たちがロールモデルとなって、彼女たちをサポートしていきたいです。

ウバ・ヤンバラ郡のSHGメンバー

ウバ・ヤンバラ郡のSHGメンバー

SHGプログラムの実施を率いるホープスタッフ:ムルネ・メテナ


トレーニングは素晴らしかったと思います。山奥から徒歩で3~4時間かかる場所での開催だったにもかかわらず、参加率は高く、知識を得ることへの熱意を感じました。女性参加者からは、「今までこのような素晴らしい体験をしたことがない」という喜びの声も聞きましたし、多くの参加者からトレーニングを開催したことに対して感謝の言葉をもらいました。


※ムルネの記事はこちらからご覧ください。

講師:テスファイエ・テラフンさん


トレーニングに参加された皆さんの理解力が高かったと思います。もちろん、これからSHGグループと協同組合がどう発展していくかは彼女たち次第ですが、私は彼女たちならやれると信じています。可能であれば来年もフォローアップをしたいです。

講師のテスファイエ・テラフンさん

講師のテスファイエ・テラフンさん

Ethiopian Women's Group

どこまでも高く!


トレーニングを受け、個人の自立から更なるステップアップしていく協同組合のメンバーたち。彼女たちの活躍から目が離せません。今後もさらなる高みを目指します。次のご報告をお楽しみに!

皆さまからのご寄付によりエチオピアでの女性の自立支援事業は支えられています。

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