Blog Post

子どもを支え、子どもに支えられるコミュニティー開発

HOPE-JP • May 13, 2019

エチオピアの子ども事情

エチオピアは東アフリカに位置する人口およそ1億人の国家です。国民の4割以上 (43.2%) は15歳以下で、女性が生涯で出産する子どもは平均約5人 (4.91)と言われています。 経済発展が進み、子どもの占める割合は減少傾向にありますが、それでも日本と比べれば子どもが多い国と言えるでしょう。(日本:14歳以下の割合 12.71%・出生率 1.42人 )

Children in Ethiopia

ホープが活動しているエチオピア南部の僻地の村では今でも子だくさんの大家族が多く見られます。子どもを10人産んだというお母さんも珍しくありません。しかし残念なことに5歳までに亡くなるケースも多く、エチオピアでは年間18.9万人、およそ100人に6人 (5.9%) が5歳の誕生日を迎えられず亡くなっています。 これは日本の約20倍にあたります。(日本:5歳以下で亡くなる子どもはおよそ1000人に3人 = 0.3%)

そんな現状に対して、ホープはどのような活動をしているのでしょうか?
子どもたちの未来を守るため、私たちにできることをご紹介いたします。

安全な水があれば子どもたちの生活が変わる

「 安全な水に、安全にアクセスできるようにする」ことはホープの水供給事業における大きな目標のひとつです。給水所で安全な飲み水が手に入ることは、水起因の病気を防ぐだけでなく「水汲み」という労働を軽減する効果もあります。僻地の村では「水汲み=子ども (特に女の子) の仕事」という考えがあり、道の悪い山道で10L以上のタンクを背負い、30分以上歩いて水場まで行くのが子どもたちの日課でした。学校に行く時間も体力も奪う水汲みという “重労働” を1日何度もこなしていた子どもたちにとって給水所の存在はとても大きいのです。

Children in Ethiopia

Children in Ethiopia

子どもたちも”参加”する事業

子どもとはいえ、彼らも立派な村の一員です。ホープの事業では子どもたちも積極的に事業に参加できるよう、小学校などに働きかけています。

例えば、小学校で建設中の生徒用トイレ。その建設に必要となる石などの資材集めは子どもたちが率先して手伝いました。学校にはWaSHクラブ (保健衛生クラブ) とよばれる生徒会も発足し、低学年の生徒やクラスメイトに保健衛生の知識を伝えています。この生徒会は担当教員の指導のもと学校に建設された給水所やトイレの管理も担当し、「自分の学校のことは自分たちで」という自立心を身につける第一歩になっています。

Children in Ethiopia

Children in Ethiopia

Children in Ethiopia

正しい保健衛生知識と家族計画

子どもたちや子育て中のお母さんに正しい保健衛生知識を伝えることもホープ事業の大事な一部です。
今年2月にはJICA青年海外協力隊とコラボして、事業地の村で小学生対象の手洗い指導を行いました。手洗いは様々な病気を防ぐために非常に有効で簡単に実践できる日々の習慣です。子どもたちが手洗いを楽しく覚えられるよう、JICAと協力し現地部族語(ガモ語)で「手洗いソング」も作成しました。

またお母さんたちが子どもの病気リスクを正しく理解すること、子だくさんで生活が圧迫されることがないよう家族計画や避妊方法について理解を深めてもらうことも、家族や子どもの生活を守る上で重要です。ホープも現地の診療所などと協力し正しい知識の普及に努めています。

Children in Ethiopia

Children in Ethiopia

子どもたちに明るい未来を

僻地のコミュニティーにおいて、子どもたちはまさに村の将来を担う「希望」です。
そんな子どもたちが自分の村で健やかに成長し、やがて大人になり、村がさらに発展・繁栄していくように、ホープもそのお手伝いをしています。1人でも多くの子どもたちが健康的に大人になり、さらに自分の村に貢献することができるよう、皆さまのあたたかいご理解とご協力をよろしくお願いします。

Share by: