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SDGsとホープの取り組み

HOPE-JP • Jun 17, 2019

2015年に国連総会にてSDGs(Sustainable Development Goals)が制定され、最近ではよく耳にするようになりました。今ではSDGsという言葉はさまざま業種に広まり、2030年までにそれぞれの目標達成に向けた取り組みが始まっています。

開発関係に携わっている方ならMDGs(ミレニアム開発目標)という言葉を聞いたことがあるかもしれません。これは国連が定めた極度の貧困と飢餓の撲滅など、2015年までに達成すべき8つの目標でした。
途上国の開発課題が中心だったMDGsに比べ、先進国を含む国際社会全体の開発目標とされたSDGsは、地球上の「誰ひとりとして取り残さない(leave no one behind)」持続可能な世界を実現するための17のゴールが設定されています。SDGsは途上国だけでなく、先進国も含めたすべての国が取り組むべき目標を示しています。日本でもNGOやNPOをはじめ、行政、企業、学校などもSDGs達成に向けた取り組みを始めています。

ホープの主な活動である途上国における安全な水の供給は、SDGsの目標1の「貧困をなくそう」と目標6の「安全な水とトイレを世界中に」の達成に向けた活動です。

end poverty in all its forms everywhere

ensure availability and sustainable water management and sanitation for all

ホープが安全な水を供給している大きな理由は、ホープのミッション「支援の届いていない人々への道筋を支援する」を果たすこと。支援が届かず厳しい生活を強いられている人々が最初に必要としているのは「安全な水」なのです。

ではなぜ「安全な水」でなければならないのでしょうか?

水道などのインフラが整っていない地域では、川や湖、水たまりの水を汲んできて毎日の生活に使っています。しかしその水は動物が水浴びしたり、洗濯をしたり、汚泥が混ざった危険な水。免疫力の低い子どもたちや十分な食事もなく栄養不良に陥っている人々は、その水を飲んで下痢やチフスなどの病気に対する抵抗力を失い、命の危険にさらされているのです。また、水汲みに一日 何時間も費やしている女性や子どもたちは社会進出や教育の機会が奪われてしまいます。

Ethiopia Kids

Ethiopia Kids

安全な水が近くで手に入るようになれば、女性や子どもは毎日の水汲みから解放され、仕事を始めて収入を得られるようになったり、学校に通って教育を受けられるようになったり、貧困の連鎖から抜け出すための道が開かれるのです。

ホープが長年活動を続けているカンボジアのポーサット州では、過半数以上の住民が安全な水を得て、自らの力で貧困から抜け出すことができました。しかし、ホープだけでSDGsの目標を達成できるわけでもなく、さまざまな企業、行政などと協働していく必要があります。昨年から始まった株式会社西川毛織さんとの「HOPE×Wool Fabric Project」と称した協働事業は、衣服の製造過程では大量の水を使用することから、水に関する社会問題を解決したいという想いから始まりました。企業を相手にして事業を行う会社(BtoB企業)との協働は初めての試みです。特定の生地を購入すると、その一部がホープの水事業に寄付されるという仕組みを作りました。このように、国内で活躍する企業でもSDGs達成に向けてビジネスを通じた貢献ができるのです。ホープとの協働事業にご興味があれば是非お問い合わせください。

HOPE×Wool Fabric Project詳細 »

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