「人が人を支える」活動を続けて25年

ロウェル・シェパード (ホープ創設者) • June 17, 2026

創設者が語る、ホープが大切にしてきた「オーナーシップ」とは

ホープは創設当初から、「コミュニティを築くこと」を大切にしてきました。それは、「支援の届いていない人々の自立への道筋を支援すること」という明確なミッションを共有する人々のコミュニティです。カンボジア、エチオピア、フィリピンなどで、安全な水の供給や教育、そして人が自立して生きていくために必要な支援を通じて、取り残された人々が自らの力で生きていけるよう支えること。それがホープの活動の中心にある想いです。

Crowd gathered outdoors around a drum, with people in colorful clothes under trees

その活動を支える基盤は、日本で築かれてきました。人と人とのつながりや、集まり、イベント、そしてチャリティーディナーを通して。


ある意味では、海外での支援活動と、日本で人々が集まって支える活動は、対極にあるものかもしれません。一方は、海外で地域の人たちが主体となり、長く続く変化を生み出すための活動。もう一方は、日本で多様な人々が集まり、心を動かし、力を合わせて支援の輪を広げていく活動です。

その二つをつないでいるのは、共通のミッションと価値観です。その中心にあるのは、「人を第一に考えること」、「コミュニティ」、そして「地域のオーナーシップ(主体性)」という3つの柱です。私たちは長年の経験から、活動が本当に地域の人たちのものになっていなければ、長くは続かないということを学んできました。それは海外の支援現場であっても、ここ日本であっても同じです。


だからこそ、たった一つのやり方や、決められた台本に頼ることはできません。一人ひとりが自分にできること、自分にしかない持ち味を、そのまま持ち寄ることが大切なのです。


そのため、名古屋・関西・東京で開催しているチャリティーディナーも、それぞれの地域らしいスタイルで発展してきました。3つの都市、3つのチーム、3つの異なる文化や雰囲気。

けれど、目的と情熱は同じです。運営する側からすれば、決して簡単なことではありません。それでも続いているのは、それぞれの地域がオーナーシップを持ち、人を中心に動いているからです。


この考え方は、海外の活動にもまったく同じことが言えます。地域の人たち自身のものになっていないプロジェクトは、長続きしません。オーナーシップを持つということは、必ずしも効率的とは限りません。けれど、たしかな効果を生み出すのです。

振り返ってみると、何より印象に残るのは、この歩みに関わってくれた人の多さです。ボランティア、インターン、支援者、スタッフ。ホープのスタッフの多くは、もとはボランティアやインターン、支援者として関わり始めました。彼らはホープのミッションに共感し、自分の関わりに意味があると感じていました。そして実際に、その一人ひとりの関わりが大きな力となってきたのです。これまで時間やエネルギーを注ぎ、さまざまな形で力を貸してくださった方々の名前を挙げれば、きりがありません。ホープには、いつもその想いに共感する人たちが集まってきました。


もちろん、組織としての責任もあります。理事やリーダー、スタッフは、その責任を担いながら、ミッションと価値観を守っています。しかし、その根底にある考え方は同じです。私たちは「組織」を大きくすること自体を目的としているのではありません。自立を目指す人々への責任を、大切に受け継ぐ「役目」を担っているのです。その役目を果たす人たちの多くは、表に出ることはありません。自分が注目されることよりも、誰かが力を発揮できるよう支えることを大切にしています。


25年を迎えた今、改めて感じることは、とてもシンプルです。ホープは、いつも「人」が中心だったということ。人が主体となり、人が支え合い、人が人を助ける。だからこそ、ホープは続いてきました。そして、これからも続いていくのです。

Conference audience seated in a large auditorium, facing a speaker on stage and projected slides.

そして、そう考えると、日本で続けてきたチャリティーディナーも、結局は友人たちが食事を囲み、ともに誰かを支えるために集まる場なのかもしれません。

来年、チャリティーディナーの原点でもある名古屋で、第25回という記念すべきチャリティーディナーを迎えます。その先の未来へと歩んでいく中でも、このコミュニティはこれからも広がり、深まっていくはずです。

そして、これからも新しい人たちが関わり、自らオーナーシップを持って、この「人が人を支える歩み」の一員になっていく。そんな温かい余白が、ホープにはこれからもあり続けるのではないでしょうか。

ホープの活動は、皆さまからのご寄付に支えられています。